MBT(Model Based Testing)の、ある文献の参考文献に挙げられていたので、読んでみた。
どんな本/記事か
- 本/雑誌記事/ネット記事:ネット記事
- タイトル:Model Based Testing: What? Why? How? and Who cares?
- 著者:Alan Hartman氏
URLや表紙から察するに、恐らく2006年ISSTA(International Symposium on Software Testing and Analysis)のキーノートか。
https://www.research.ibm.com/haifa/dept/services/papers/ISSTAKeynoteModelBasedTesting.pdf
概要
感想、気になった部分
MBTは、テスト対象のモデルから抽象的なテストスイートとその期待結果を生成して、
それを元にテストの実行と期待結果との比較を行うということが図示されている。
MBTを行うには、3つの戦略が必要なようだ。
- Modeling strategies
事前・事後条件を使う場合
状態などの遷移モデルを使う場合。UMLのステートマシン図など。
Trace based Model(例として「Message sequence charts」「UML interaction diagrams」などがあるので、データのやりとりのモデルを使うということか?)
機能、代数、運用モデルを使う場合。ペトリネットなど。
統計モデルや組み合わせモデルを使う場合。振る舞いでなく入力を使う。クリーンルーム手法やペアワイズなど。 - Test selection strategies
カバレッジの戦略に倣う。条件カバレッジなど。 - Test execution strategies
どのような手順でテストを生成し実行まで行うか、の戦略のようだ 。
図で説明されており資料だけで読み解くのが難しい。実際のプレゼンを聞けばもう少し理解しやすいかもしれない。
後半は、事例紹介が中心。
終盤で、MBTは業界に関心を持たれているが、実際の取り組みはそう多くないことが述べられている。
2006年の資料だが、日本国内の状況は、2019年現在も大きく変わっていないように思う。