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読んで見た - テストケース作成自動化のための意味役割付与方法

本/雑誌記事/ネット記事:雑誌記事 タイトル:テストケース作成自動化のための意味役割付与方法 著者:増田 聡氏, 松尾谷 徹氏, 津田 和彦氏

自然言語で書かれた仕様から、デシジョンテーブルテスト技法で使う条件と動作を抽出する方法を提案する記事。
こちらの記事。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssst/34/2/34_2_16/_article/-char/ja/

JaSSTの発表資料でも取り上げられている。
http://jasst.jp/symposium/jasst17tokyo/pdf/E6-2.pdf

概要

  • 自然言語で書かれた仕様から、デシジョンテーブルテスト技法における条件と動作がどれか、意味的役割を付与する方法を提案する。
  • 提案する手法
    • 仕様書の文章の係り受け構造を分析し、条件と動作を判別する。
    • 実際の仕様書の文章には様々なバリエーションがあり、この提案で実現しようとしている文章の解析にふさわしくない文章もある。
      あらかじめ用意した雛形の文体を類似度を比較する前処理(構文的類似度比較)をすることで、ふさわしくない文章を見つけ出し、解析の対象外とする。
      ふさわしくない文章については、作成者に修正を促す使い方が考えられる。
  • 手作業した結果と提案した手法を適用した結果の比較をする実験を行い、提案内容の有効性を確認した。

感想、気になった部分

自然言語からのテストケースの作成やテスト技法の適用の自動化の手法の提案においては、インプットの品質に左右されるように思う。実際の仕様書は、文章構成や書き方やドキュメント構成が、プロジェクトごとにより大きく異なる。
雛形の文章をうまく作成できれば、その点を構文的類似度比較で対処するのは確かに有効そうだ。
そうなると、雛形の文章をどううまくつくるか?が鍵になるはず。プログラムで解析しやすい文章と人間にとって読みやすい文章が一致する場合は、有用そうだ。